SoftBank ウインターカップ2023 第76回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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REPORT 現地レポート

最終決戦は4年ぶりの福岡県勢対決へ【SoftBank ウインターカップ2023 現地レポート⑱】

2023年12月28日

「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会(以下、SoftBankウインターカップ2023)」のファイナリストが決まりました。福岡大学附属大濠(福岡①)と福岡第一(福岡②)です。

セミファイナルの第1試合で土浦日本大学(茨城)を下したのは福岡大学付属大濠です。
チームを率いる片峯聡太コーチが振り返ります。
「戦術的に何かをするというよりも、お互いに疲労が溜まってきているなかで、タフにディフェンスができるチームが勝つと選手たちに伝えていました。ポイントとなる選手に対する個人としての守り方と、チームとしての守り方をタフに40分間、遂行できたと思います」
前日の日本航空(山梨①)戦で94得点をあげていた土浦日本大学を57得点に抑えています。片峯コーチの言葉どおり、タフなディフェンスが2年ぶりのファイナル進出につながったといっていいでしょう。

この試合が終わったときは、まだファイナルの対戦相手が決まっていません。「もし福岡県対決ということになれば、今夜は眠れないでしょうし、胃も痛くなるでしょう」。冗談交じりにそう言いながら、片峯コーチはどちらが勝ち上がってきても、ポイントは同じだと言います。
「これまでの4試合、マンツーマンであったり、ゾーンであったり、相手によってアジャストをしてきました。明日もそのディフェンスをどれだけタフにできるか。そしてそれを40分間、集中を切らさずにできるかがカギだと思います。そこでリードすることもあるだろうし、でもタフなディフェンスで耐えていると、ウチには3ポイントシュートを武器にしている選手がたくさんいるので、最後に追いついて、勝ち切ることができると思います」

第2試合で勝った福岡第一もまた、攻撃力のある藤枝明誠(静岡①)を65失点に抑えています。福岡第一といえば「堅守速攻」をモットーとするチームですが、そのディフェンス力は、もはや“破壊力”さえ感じさせるほどのものです。
そのディフェンスが藤枝明誠の牙を折ったともいえますが、福岡第一を率いる井手口孝コーチは違う視点も持ち合わせています。
「藤枝明誠は昨日、開志国際(新潟①)とのタフなゲームを最終戦で勝ち上がっています。私たちはその1試合前に終わっていますし、時間的に少しだけ私たちのほうが、体力が回復していたのかなと思います」
藤枝明誠のセンター、#11 ボヌ ロードプリンス チノンソ選手に対しても、福岡第一は#51 サー シェッハ選手と#75 ディアロ ティディアニ選手、そしてケガから復帰した#44 アピア パトリック 眞選手の3人で苦しめ続けました。強度の高いディフェンス力に加えて、体力面でも上回ったことが、29点差の勝利につながったのです。

明日は“永遠のライバル”との対戦です。
「ポイントは福岡大学附属大濠の#13 湧川裕斗選手と#14高田将吾選手のシュートをいかに止めるかでしょう。#8渡邊伶音選手のところは、我々のセンター陣と相殺できればいいのかなと。あとは、ウチは3年生のチームですから、(下級生中心の福岡大学附属大濠に)負けられないという気持ちが力になるんじゃないかと思っています」

ウインターカップの決勝戦で両校が対戦するのは2019年の第72回大会以来、4年ぶり2度目のことです。そのときは河村勇輝選手(横浜ビー・コルセアーズ#5)擁する福岡第一が、75-68で勝っています。
井手口コーチは福岡県勢の決勝戦についても言及しています。
「前回は福岡県を背負っているといった変なプレッシャーがありましたが、2回目ともなれば新鮮味もありません。ただ今大会の福岡県予選とは異なる、それぞれが成長したうえでのファイナルなので、きっといい試合になると思います」

SoftBankウインターカップ2023も残すところ、あと1試合です。
両校の3年生にとっては、泣いても笑っても、高校生活最後の全国大会のゲームです。
ならば、笑って終わりたい。
意地と意地がぶつかるファイナルは、明日29日(金)13時ティップオフです。

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