SoftBank ウインターカップ2023 第76回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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REPORT 現地レポート

もう一度、日本一を取りいく~日本航空 #1 藤野仁喜選手~ 【SoftBank ウインターカップ2023 現地レポート⑨】

2023年12月25日

 大会3日目、「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会(以下、SoftBank ウインターカップ2023)」で、いよいよ第1シードの日本航空(山梨①)が登場しました。夏の「令和5年度 全国高等学校総合体育大会(以下、インターハイ)」では、ノーシードからトーナメントを駆け上がり、初優勝を飾っていますが、SoftBank ウインターカップ2022では初戦で敗れており、現チームのメンバーは東京体育館での勝利を経験していません。

 初戦の相手は高い組織力と高精度の3ポイントシュートを武器に戦う高岡第一(富山)。日本航空は第2、第3クォーターと相手の3ポイント攻勢に遭い、20点近くあったリードを最大4点差まで詰め寄られる苦しい展開。最終的には #23 オルワペルミ シェラマイア選手の33得点、31リバウンドというモンスターパフォーマンスにも牽引され、98-78での勝利を挙げましたが、課題も多く見えたゲームとなりました。

「試合の入りはすごく良かったんですけど、相手のシュートが入っていくうちに自分たちのディフェンスが崩れてしまい、コミュニケーションミスも増えて、気持ちの面でも下がってしまいました。でも、後半は切り替えてディフェンスからのブレイクも多く出たと思いますし、スピーディーな展開にできたのが良かったと思います」

 そう試合を振り返ったのは #1 藤野仁喜選手です。昨年大会ではベンチ入りこそしていたものの、直前でインフルエンザにかかってしまい出場はできず。1年越しの悲願となったこの試合では、ほぼフル出場でジェラマイア選手に次ぐ16得点に4アシスト。正確なプルアップジャンパーは第3クォーター中盤から相手を突き放す上で、日本航空の大きな武器となりました。

 インターハイでの優勝によって追われる立場として臨むSoftBank ウインターカップ2023ですが、「インターハイでは優勝できましたが、そこでおごらずチャレンジャー精神で臨んでいます。ほとんどの選手はウインターカップ自体が初めてなので」と藤野選手。

 個人としても初めての大舞台でしたが、緊張よりも楽しさが上回ったと言います。「緊張はほとんどしなくて、とにかくすごく楽しみでした。バスケをやっている高校生にとっては夢の舞台だと思うので、そこに立てているからには『やってやる』という気持ちが一番大きいです」。そう答えた藤野選手の表情は、インターハイ王者のそれではなく、普通の高校生のそれでした。

 全チームから警戒され熱視線を向けられる日本航空ですが、藤野選手の言葉通り、ほとんどの選手にとって、そして今年度から指揮を執る山本裕コーチにとってもSoftBank ウインターカップ2023は初めての舞台です。藤野選手は次戦以降の戦いについて力強くこう語ってくれました。

 「周りからは警戒されていると思いますけど、自分たちのやることは変わりません。逆にしっかりと自分たちのやることをやらなければ勝てませんし、そこで天狗になってしまったらダメです。インターハイは優勝できましたけど、ウインターカップは取ったことがありません。『もう一度、日本一を取りいくんだ』という強い気持ちで戦っていきたいです」

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