SoftBank ウインターカップ2023 第76回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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REPORT 現地レポート

冬に躍進した美濃加茂がチーム史上初のベスト8で大会を終える【SoftBank ウインターカップ2023 現地レポート⑮】

2023年12月27日

「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会(以下、SoftBank ウインターカップ2023)」は大会5日目となり、男子の準々決勝4試合が行われました。

 前日の3回戦を快勝し、チーム史上初のウインターカップベスト8入りとなった美濃加茂 (岐阜) 。準々決勝では過去にウインターカップにて3度の優勝を誇る福岡大学附属大濠 (福岡①) との対戦となりました。

 試合は、#6 エブナ フェイバー選手のインサイドプレーや#10 後藤宙選手の3ポイントシュートなどでバランス良く得点を挙げた美濃加茂が第1クォーターを終えて15点のリードを奪います。しかし、第2クォーターには福岡大附属大濠の攻撃に手をこまねき、前半を終えて49-46とリードはわずか3点となってしまいました。

 後半に入ると1点を争う展開に。第4クォーターの残り2分半では3点のリードを奪った美濃加茂でしたが、残り1分には逆転を許してしまいます。その後、再逆転の思いを乗せたシュートも決まらず、最後は77-81で惜敗しました。

 「よく頑張ったと思います。ここまで来られたのは選手のおかげですし、(試合では相手に)向かっていけたと思います。最後に少し弱気になったのは経験値が。夏に勝てなかったことが影響したかなと。終盤の攻め切るところで大事に行き過ぎてしまいましたね」と、試合を振り返ったのは美濃加茂の林龍幸コーチ。

 林コーチが口にした『夏』とはインターハイのことで、インターハイでは1回戦敗退という憂き目に遭いました。特に1試合で18個のターンオーバーを犯しての敗戦。そのため、夏以降はミスをしないことを課題に取り組みました。そして今回の福岡大学附属大濠戦ではターンオーバーは8つ。「大きなミスもなく、夏に比べたら本当によく成長してくれたと思います」と、林コーチは選手たちを称えました。

 その美濃加茂をエースとして、またキャプテンとして引っ張ったのは#4 北條彪之介選手です。北條選手もまた悔しい思いをした夏のあとは、「プレーでは積極的に点を取りに行くこと。キャプテンとして夏はチームを引っ張ることができなかったので、プレー以外でもチームを引っ張る存在になろうと思いました」と、冬に向けて努力を重ねてきました。中でもキャプテンとしては、「夏まではチームにまともに指示すら出せなくて、チームメートもどうしていいか分からないことがたくさんありました。でも、そこを自分で考え、チームメートに発信することできるようになりました」と、語ってくれました。

 これは林コーチも同様に感じていて、北條選手について「リーダーシップが出てきました」と、言います。

 インターハイの1回戦敗退からベスト8入りを果たしたSoftBankウインターカップ2023。キャプテンの北條をはじめとする美濃加茂の選手たちは2023年の冬、チームに新たな歴史を刻みました。

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