最後まで笑顔で戦い抜いたキャプテン~桜丘#9 平寿哉選手~【SoftBank ウインターカップ2023 現地レポート⑩】
2023年12月25日
「SoftBank ウインターカップ2023 令和5年度 第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会(以下、SoftBank ウインターカップ2023)」は大会3日目。男子は2回戦が行われシード校が登場しました。
インターハイ準優勝で第2シードに位置する東山(京都)に挑んだのは愛知県代表の桜丘です。試合は、その桜丘が幸先良いスタートを切りましたが、東山が追いついてからはシーソーゲームに。試合終盤まで1点を争う展開となります。桜丘は#1 館山洸騎選手、一方の東山は#5 瀬川琉久選手で点を取り合う中、試合時間残り約2分のところで東山の#4 佐藤友選手がシュートをねじ込み、2点リードします。対する桜丘はその後のシュートが枠を捉えられず。逆に東山の#13 佐藤凪選手に3ポイントシュートも決められてしまい、万事休す。桜丘は74ー82で敗れました。
「序盤からとてもいい試合ができて、第4クォーター途中まで自分たちのバスケットができました。僕たちはディフェンスから走ることが強みだと思っていて、それをしっかり体現できたので、最高のバスケットボールができたと思います。負けてしまいましたが、しっかり胸を張って帰りたいです」
試合後、桜丘のキャプテン、#9 平寿哉選手はハッキリとした口調でこのように試合を振り返りました。
その平選手、印象的だったのは試合中での笑顔です。接戦の状況でも常に笑顔で仲間に勇気を与え、最後までその笑顔が絶えることはありませんでした。
「僕は感情の起伏が激しくて今までもたくさんチームに迷惑をかけてきたのですが、キャプテンとしてSoftBank ウインターカップ2023はチームの支えになろうと思っていました。『楽しまないともったいない』というのがチームスローガンなので、みんなをずっと鼓舞し続けるのは、どんなにきつい状況であっても続けるようにしました」と、平選手は笑顔の理由を語ります。
シューターの平選手はそのキャプテンシーだけでなく、試合では3ポイントシュート4本を含む25得点を奪取。シュートを決めた後は力強いガッツポーズも見せます。それだけでなく、「(桜丘の)応援はとても素晴らしく、彼らがいたからこそこんなにいい試合ができたので、彼らにありがとうの意味を込めました」と、応援団の方に向かって合図も送り、チームを盛り立てました。
桜丘は2回戦で姿を消すこととなりましたが、インターハイ準優勝で今大会でも優勝候補の一角である東山にしっかりと噛みつき、最後まで楽しみながら全力を尽くしました。
最後に、平選手は、やはり笑顔で後輩たちにエールを送り会場を後にしました。
「バスケットボールは楽しまないと意味がないし、すごく楽しいスポーツ。今日の試合も僕たちはすごく楽しんでやっていたので、それを来年も体現して頑張ってほしいです」